株式会社アイデアツアーズ | 海外旅行のコンシェルジュ

04AUG2019 / AZ785 NRT-FCO

アリタリア-イタリア航空の機内食と言えば、9年連続で『ベスト・エアライン・キュイジーヌ賞』を受賞し続けている安定のクオリティの高さ。

昨今の和食ブームもあって、日系エアラインはもちろんの事、外国航空会社でも、特に日本線には本格的な日本食のミールを提供するエアラインが増えている中、アリタリア -イタリア航空は一貫して、イタリアンのみで勝負する一本気な潔さが心地良い。

本日のメニュー

そんなアリタリアの本格イタリアンを食べたくて、何度か搭乗した事があるのだが、毎回、イタリアのある地方を特集し、そこの名物料理が楽しめると言うスタイルが定番だった。だが今回の成田からローマまでのフライトでのメニューを見ると、そのスタイルではなくなってしまったようだ。

本日のメニュー、撮り方が雑でごめんあそばせ

パスタと一括りに言っても、毎回、地方ごとの特色あるさまざまなパスタが供され、「こんな種類のものもあるのか」と驚かされることもしばしばだった。

ただ、メニューをつぶさに見ると、『セコンド』、いわゆるメインコースのチョイスは、今回であれば、『バーリ風』だとか『サンレモ風』といった具合に、地方の名物料理が楽しめるようになっている様子。

日本語版の機内誌を熟読したら、『2019年6月からは、イタリアの料理とワインのレシピ本として権威あるガンベロ・ロッソがアリタリアのために創作したお料理を提供しています』とあるので、変わったようですね。

1万フィートで楽しめる本格イタリアン

アリタリア-イタリア航空の機内食は『前菜』『プリモ』『セコンド』と来て、最後にデザート、チーズ又はフルーツをチョイスするオーソドックスなイタリアンスタイルが踏襲されている。『プリモ』はパスタ料理。『セコンド』がメインでお肉かお魚から選べると言うのが基本系。

成田をお昼過ぎに離陸するため、1回目に提供されるメインとなる機内食はランチ。とは言え、フルコースで完食すると、食べ応えは充分。旅慣れたビジネストラベラーなんかは、出発前に空港のラウンジで食事を済ませて、機内では、サンドウィッチやおにぎりと言った軽食だけで済ませているイタリア人と思しき人も何人か見かけた。

毎回こう言うシーンに遭遇するにつけ、食い意地はってる自分が情け無くなる…(泣)

ミーハーな私は、全てトライしてみないと気が済まないタチなので、ミックスナッツと食前酒を楽しみながら、メニューをガン見する(笑)

アリタリア-イタリア航空の機内食の、もう一つの特徴は、それぞれのディッシュに合うワインのセレクトをソムリエが予め選んでおいてくれるところ。赤白それぞれ2種類にスパークリングワインとデザートワインの計6種類のワインセレクション。

ワインがお好きな方なら十分、お料理とワインを満喫できるのもアリタリアの機内食のいいところ。まさに本格的イタリアレストランでの体験を高度1万フィートで楽しめる贅沢!

今回の私のチョイスは…

  • 『前菜』
    イタリア産生ハムとメロン
  • 『プリモ』
    ブロッコリーソースのオレキエッテ・パスタ
  • 『セコンド』
    バーリ風子牛のカツレツ
  • 食後はラヴァッツァコーヒーのカプチーノと
    イタリア・スモール・ペーストリー

とりあえず生ハム

『前菜』の生ハムとメロンは、もうミーハーな私、丸出しなチョイス。とりあえず生ハムにメロン巻いて食っとけって、話ですね。

呑めないけど生ハムと一緒に白ワイン頼んじゃった

余談だが先日うっかり、LCCであるジェットスタージャパンの成田〜庄内線の就航初便に乗り合わせた際、庄内空港到着時、地元の熱烈な歓迎を受け、なんと庄内メロンが搭乗客に振る舞われた!

緑色とオレンジ色の2種類をワンカットずつ頂いたのだが、これが美味しい!このメロンに今出てきた生ハム巻いて食べたら、うまいんだろうな〜って、どうでも良い事考えながら、前菜終了。

本格パスタが楽しめるのはアリタリアだけ

そして私がアリタリアの機内食で一番、楽しみにしている『プリモ』。機内食で本格的なパスタってなかなかお目にかかれないじゃないですか。

『プリモ』ブロッコリーソースのオレキエッテ・パスタ
と減らないワイン

特にエコノミーのどこぞのアジア系航空会社のパスタとか、グダグダにパスタ茹でちゃって、ぶつぶつ切れちゃうシロモノや、離陸後機内での火入れがうまくいかなくて、カピカピになっちゃってるヤツとか、まあ残念な仕上がりなものが多い中、アリタリアさんはさすがの出来ばえ。

今回もオレキエッテと言うイタリア語で耳たぶを意味する可愛らしいカタチのパスタに、旬のブロッコリーソースを合わせて、さらにサーブして下さったイタリア人のベテラン女性クルーの方にわんさかチーズをブチまけて頂き、期待を裏切らない大満足なお味。

まあこうやって炭水化物ばっかり摂取してるからいつまでも小デブから脱却できないのよねと思いつつ、メインディッシュへ。

ポーション少なめな『セコンド』

ポーション小さめな『セコンド』バーリ風子牛のカツレツ
と減らないワイン

メインである『セコンド』は、お肉をチョイス。もっとがっつりした感じを想像していたけど、意外と小さめのポーションでサーブされました。

他のエアラインだと、特にビジネスクラスやファーストクラスのミールだと、とにかく腹一杯食えや!って感じで、どのお皿もわんさか盛られて出てくるイメージがあるけど、アリタリアは至って控えめ。機内だと座席にずっと座りっぱなしで、さしたる運動もしないし、ただでさえリッチなテイストのものをバンバン摂取してるから、消化が悪くなるんだけど、アリタリアさんはそんな事まで考えてくれてるのかな?って思っちゃうくらい。

そう言うわけで、まだお腹に少し余裕もあるしってことで、食後は甘いもので総仕上げ。

ダイエッターにぴったりなデザート

ラヴァッツァコーヒーのカプチーノと
イタリア・スモール・ペーストリー

これも小さめのペーストリーが2種類で、ぱくっと一口サイズ。酒呑みじゃない私は、食後のデザートが楽しみなんだけど、アリタリアさんは、デザートは少し残念かしらね。

しかもいつ乗ってもこの組み合わせしか出てこない気がする… コースとは別に小腹がすいた時に頼めるメニューに、アイスクリームとかも無いし、それこそイタリアンジェラートとか積んでてくれると気分はもっと盛り上がるのになぁと…

しかしながら、ラヴァッツァコーヒーと一緒に出される可愛らしいコーヒー豆を模ったカファレルのチョコレートは大人っぽいけど、イタリア伊達男のお遊びテイストが綯交ぜになったようなお洒落なお味。

コレも小指の爪くらいの大きさで、「もうちょっと食べたいなぁ」って思うとこでやめさせてくれる、アリタリアさんの必殺!寸止め戦法炸裂な感じ。

機内食は今の所アリタリアが一番

アリタリアファンの1人として、ここ数年、常に経営難にあえいで、いつ無くなっちゃうのかって心配しながら毎回乗ってるアリタリア。いざ機内に入ってしまえば、そんな景気の悪い感じはどこ吹く風。

イタリアンな陽気で明るい雰囲気でクオリティの高い機内食を片意地張らず、我が家でおもてなししてくれるフレンドリーさで楽しめる。そんなアリタリア-イタリア航空の機内食を私はこよなく愛してます!

海外発券を上手く利用すれば、驚くほど安価で長距離ビジネスクラスのサービスを体験できるので、皆さまも一度お試しあれ。

エセブルジョア呑めない小デブフライヤーがお送りいたしました。


小デブさん
アイデアツアーズの社外アドバイザー。旅行業に携わり四半世紀。主にアジアのリゾート、女子旅、奇抜なツアーの企画を担当。将来の夢は機内食アドバイザー。斜め上を行き過ぎて、「アイデアツアーズの色に合わない」と一度は拒絶されるも、アイデア溢れる情報ということで掲載を許可されここに至る。好きなレストランはスシローと吉祥寺のとんかつ「美豚」。